AI活用#MCP とは

MCPとは?経営者向けに仕組みと実例を解説【2026年】

中央のコネクタにメール・グラフ・予定表・ロボットなどがケーブルでつながり、経営者が見上げているイラスト
イラスト:AIで作成

この記事の結論

MCPとは、AIと業務ツールをつなぐ共通規格です。GA4・Meta広告・Gmail・Slackなどを実際につないでいる会社が、仕組み、できること、追加方法、認証やスコープでつまずいた失敗例までまとめました。

目次9項目
  1. MCPとは?一言でいうと「AIと業務ツールをつなぐ共通規格」
  2. MCPサーバーとは?ホスト・クライアント・サーバーの関係
  3. MCPで何ができる?API連携やコピペとの違い
  4. ウラカタは実際に何をつないでいるのか?接続一覧
  5. つないで業務の何が変わったか?5つの実例
  6. MCPサーバーの追加方法は?Claude Codeとブラウザ版での使い方
  7. 追加するときの注意点は?スコープ・認証・権限の失敗例
  8. まとめ
  9. よくある質問

【実践講座】Claude Code 2daysセミナー(第二の脳構築講座)の詳細を見る →

MCPとは、AIとGmailや広告管理画面などの業務ツールをつなぐ共通規格です。Anthropicが2024年11月に公開し、今はChatGPTやGeminiも対応しています。僕の会社はGA4、Meta広告、Gmail、Slack、GitHubなどをつないでいます。仕組み、変わったこと、追加時の失敗例までまとめます。

MCPとは?一言でいうと「AIと業務ツールをつなぐ共通規格」

MCPとは、Model Context Protocolの略で、AIアプリを外部のツールやデータにつなぐためのオープンな標準規格です。公式サイトは、AIアプリにとってのUSB-Cポートのようなものだと説明しています。機器ごとに専用ケーブルが要った時代から、USB-Cで何でもつながる時代になったのと同じことが、AIと業務ツールの間で起きています。

MCPがない頃は、AIに社内のデータを読ませるには、データをコピーしてチャット欄に貼るか、サービスごとに専用の連携プログラムを作る必要がありました。MCPがあると、AI側はMCPという共通のつなぎ方さえ知っていれば、MCPに対応したツールなら何でも使えます。

経緯を整理しておきます。2026年10月時点で公式に確認できた事実です。

時期出来事
2024年11月25日AnthropicがMCPを発表。仕様とSDKを公開し、Claudeのデスクトップアプリで対応
2025年12月9日AnthropicがMCPを、Linux Foundation傘下のAgentic AI Foundationへ寄贈。Anthropic・Block・OpenAIが共同で設立
2025年12月時点公開されているMCPサーバーは1万を超え、ChatGPT・Cursor・Gemini・Microsoft Copilot・VS Codeが採用(Anthropicの発表)
2026年7月28日仕様の最新版が公開

経営者として押さえておきたいのは、MCPが特定のAI会社の囲い込みの仕組みではない、という点です。運営は中立の団体に移っていて、OpenAIやGoogleのAIも同じ規格に対応しています。一度つないだ仕組みは、使うAIを乗り換えても使い回せる可能性が高い、ということです。

僕の会社はマーケティング支援の会社で、エンジニアはいません。それでも業務ツールをAIにつなぐ作業は、ほとんどClaude Codeとの会話の中で済ませてきました。Claude Codeとは、パソコンのファイルを読み書きし、コマンドを実行するところまでAIに任せられるAnthropicのツールです。料金と使用量の実態はClaude Codeの料金と上限の実録に書きました。

MCPサーバーとは?ホスト・クライアント・サーバーの関係

MCPサーバーとは、特定のツールやデータをAIから使えるようにするための窓口のプログラムです。たとえば「GA4のMCPサーバー」は、AIからの「先週のアクセス数を出して」という依頼を受けて、GA4から数字を取ってきて返します。MCPは、このサーバーと、それを使うAI側のアプリの2者で成り立っています。

公式の説明では、登場人物は3つです。

登場人物役割具体例
ホスト人が使うAIアプリ本体。複数のクライアントを束ねるClaude Code、Claudeのデスクトップアプリ、ChatGPT
クライアントホストの中で、MCPサーバー1つごとに作られる接続役ホストが自動で作るので、利用者は意識しない
サーバーツールやデータの窓口。手元のパソコンでもネット上でも動くGA4、Meta広告、GitHub、Gmailなどの窓口

MCPサーバーがAIに渡せるものは、公式の説明では大きく3種類です。1つ目は、AIが呼び出して操作を実行する「ツール」です。2つ目は、ファイルの中身やデータベースの記録など、文脈として読ませる「リソース」です。3つ目は、決まった依頼の型を再利用するための「プロンプト」です。実務で一番よく使うのはツールで、「レポートを取得する」「メールの下書きを作る」といった操作がこれにあたります。

つなぎ方も2種類あります。1つは、自分のパソコンの中でMCPサーバーを動かすstdioという方式です。もう1つは、ネット上にあるMCPサーバーにHTTPでつなぐStreamable HTTPという方式で、GitHubやMeta広告の公式サーバーはこちらです。以前使われていたSSEという方式は、Claude Codeのドキュメントで非推奨とされています。

ネット上のMCPサーバーにつなぐときのログインには、OAuthという仕組みが使われます。OAuthとは、パスワードをAIに渡さずに、サービス側の画面で「このアプリにこの範囲の操作を許可する」と承認する方式です。MCPの仕様でも、認可はOAuth 2.1をもとに決められています。

MCPで何ができる?API連携やコピペとの違い

MCPを使うと、AIとの会話の中で、業務ツールのデータを読み、操作まで任せられるようになります。コピペとの違いは、人がデータを運ばなくていいことです。API連携との違いは、つなぐたびにプログラムを書かなくていいことです。同じ「GA4の数字をAIに分析させる」でも、手間とミスの起き方がまったく変わります。

3つのやり方を比べます。

比べる点コピペで渡すAPI連携を自作MCPでつなぐ
準備なしサービスごとに開発が必要既製のサーバーを追加するだけ
毎回の手間人が画面からデータを集めて貼るなしなし
データの鮮度貼った時点で止まる最新最新
操作まで任せられるかできない作り込めばできるサーバーが対応していればできる
起きやすいミス貼り間違い、範囲の取り違え仕様変更で動かなくなる権限の渡しすぎ、認証切れ
向いている場面単発の相談決まった処理の大量自動化日々の業務での対話的な分析と操作

API連携とは、サービスが用意している外部向けの窓口(API)を、自作のプログラムから呼び出してデータをやり取りする方法です。MCPサーバーの多くは、中で各サービスのAPIを呼んでいます。つまりMCPはAPIを置き換えるものではなく、APIの手前にAI向けの共通の受付を置く仕組みだと考えると分かりやすいです。

僕が一番大きいと感じている違いは、「聞き方を決めなくていい」ことです。API連携は、あらかじめ決めた処理しかできません。MCPなら「先月と比べて落ちているのはどの広告か」「落ちた理由に心当たりはあるか」と、会話の流れで聞き方を変えられます。分析の中身が毎回違う中小企業の業務には、こちらのほうが合っていました。

ウラカタは実際に何をつないでいるのか?接続一覧

2026年9月15日時点で、Claude Codeに直接つないで動いているMCPサーバーは9本、それとは別にブラウザ版Claudeのコネクタ側にGmailやSlackなどをつないでいます。入れる基準は「実務で月1回以上使うか」です。記事で人気でも、使っていないサービスのMCPは入れていません。

主なものを表にします。

つないでいるものつなぎ方使っている業務
GA4(Googleアナリティクス)公式MCPサーバー(手元で動かす)自社サイトと各LPのアクセス分析を会話で行う
Meta広告Meta公式のリモートMCPサーバー広告の実績数値の取得、状態の確認
ラッコキーワード公式のリモートMCPサーバー記事やLPのキーワード調査、検索数の推移の取得
GitHub公式のリモートMCPサーバー社内ノートを保管しているリポジトリの管理
ファイル変換(markitdown)手元で動かすPDFやPowerPointをAIが読める文章に変換
YouTube字幕手元で動かす動画の字幕を取得して要約・分解
Gmail・Googleカレンダー・GoogleドライブClaudeのコネクタメールの下書き、予定の登録、資料の検索
SlackClaudeのコネクタ取引先とのやり取りの確認
CanvaClaudeのコネクタSNS画像のデザイン編集

Claudeのコネクタとは、ブラウザやアプリのClaudeから外部のサービスにアクセスし、データの取得や操作をさせるための接続機能です。公式ヘルプによると、ネット上のMCPサーバーを独自のコネクタとして追加することもでき、無料プランを含む全プランで使えます。ただし無料プランは独自のコネクタが1つまでに制限されています。表の最後のCanvaについては、つなぎ方から投稿画像ができるまでをCanva AIとClaudeの連携でSNS画像を作った実録にまとめています。

逆に、入れなかったMCPもはっきり決めています。後の章で理由ごと表にします。

つないで業務の何が変わったか?5つの実例

一番変わったのは、数字を集める時間です。広告やアクセスの数字を管理画面から集めてExcelにまとめる作業が、会話で依頼するだけになりました。もう1つは、AIが作業の前に取引先とのやり取りや予定を自分で確認できるようになったことです。良いことばかりではないので、つまずいた点も一緒に書きます。

GA4:7つのサイトのアクセスを会話で分析する

GA4のMCPサーバーは、Googleアナリティクスが公式に「実験的」として公開しているものです。用意されているツールは、レポートの取得、リアルタイムの数値、ファネル分析、コンバージョン分析などの読み取り系で、実際につなぐと9種類が使えます(公式の説明ページに載っているのは7種類で、残りはプログラム本体で確認しました)。権限は読み取り用です。数字を書き換えられる心配がないので、最初につなぐMCPとして向いています。

僕の会社では、自社サイトとLP案件を合わせて7つのGA4プロパティを、1つの接続でまとめて見ています。コツは、GA4の権限を「プロパティ」単位ではなく「アカウント」単位で付けることです。そうすると、案件が増えても設定をやり直さずに済みます。僕がやった作業は最初の1回だけで、15〜20分でした。接続の途中で「サービスアカウントの鍵が作れない」と止まった場合の原因と直し方は、iam.disableServiceAccountKeyCreationの意味と対処にまとめました。

ただし、認証では一番苦労しました。Googleの推奨どおり鍵ファイルを作ろうとしたら、組織のセキュリティ設定で鍵の作成そのものが禁止されていました。結局、別の認証方式に切り替えて2026年7月17日に接続し直しています。その後も、ログインし直すとMCPサーバーが古い認証情報を握ったままエラーを返し続ける、という問題が起きました。アプリを再起動するまで直らないので、その間はAPIを直接呼ぶ手順で代わりにしのぎました。

Meta広告:数字の取得が1回の依頼で済むようになった

Meta広告には、Metaが公式に案内しているリモートのMCPサーバーがあります。公式ヘルプでは、対応するAIとしてChatGPT、Claude、Claude Code、Perplexityが挙げられています。2026年8月20日に接続したときは、Claude Codeで1行のコマンドを打ち、Metaの画面で許可するだけでした。Meta側でアプリを作る必要もありません。

これまでの実績数値の取得は、ブラウザで広告管理画面を自動操作して、表を読み取る方式でした。1回に45〜90分かかり、2〜3割は途中で失敗していました。MCPなら1回の依頼、2〜5分で同じ数字が取れることを、検証用の広告アカウントで確かめました。そのアカウントでは、消化金額・表示回数・リーチ・クリック・成果・獲得単価のすべてが管理画面の数字と一致しました。主力のアカウントで使えるようになれば、週次レポートの数字集めや毎朝の確認などを合わせて、月に約11時間減る見積もりです。

ただ、2026年9月15日時点でも、僕の会社の主力の広告アカウントではまだ使えていません。MCPは広告アカウントごとに順番に開放されていて、申請する手段もありません。個人の検証用アカウントで仕組みを先に完成させ、開放を毎朝自動でチェックしています。もう1つ驚いたのが、つないだ直後は8つの操作がすべて「許可」になっていたことです。予算の変更やキャンペーンの作成もAIができる状態なので、Business Suiteの設定画面で必要な操作だけに絞りました。

ラッコキーワード:検索数の調査がその場で終わる

ラッコキーワードは、キーワードの検索数や関連語を調べる国内のツールで、公式のMCPサーバーを出しています。2026年9月15日につなぎました。

この記事を載せているメディアのジャンルを決めたとき、2026年10月1日に、5ジャンル172語の月間検索数と24ヶ月分の推移をMCP経由でまとめて取りました。競合20ドメインの流入の推移と、代表的な4語の検索上位10件も同じ会話の中で取っています。画面で1語ずつ調べていたら、半日では終わらない量です。

注意点は費用です。公式の案内では、MCPはライトプラン以上で使えますが、利用枠の消費はWeb版より多く、スタンダードプラン以上で1.5倍、ライトプランでは5倍になります。僕の会社はスタンダードプランで、大量に取るときは残りの枠を先に確認しています。

Gmail・Googleカレンダー・Slack:作業の前に「確認」させる

Gmail、Googleカレンダー、SlackはClaudeのコネクタでつないでいます。使い方の中心は、AIに作業そのものを任せることより、作業の前に必要な情報を確認させることです。

たとえば取引先向けの制作物は、作り始める前に、その取引先とのSlackのやり取りを読ませるルールにしています。2026年9月17日に、Slackを読まないまま SNS用の画像を作り、先方から出ていたNGワードと数字の表記の指定を外してしまったのがきっかけです。いまは、着手の時点で直近の確認スレッドを読ませ、NG表現と表記のルールを洗い出してから作らせています。

カレンダーは、会話の中で締切や支払日が出てきたら、その場で登録させています。ここでもつまずきがありました。終日の予定を時刻つきの形式で渡すと、時差の変換で1日前の日付に登録されてしまうのです。気づいたときには12件ずれていて、日付だけの形式で渡すように直しました。

Gmailでも1つ失敗しています。メールの下書きの本文にドメイン名だけを書くと、Googleの転送用URLの長い文字列に化けて保存されることがありました。取引先へ送ったメールで実際に化けていたことに、後から気づいています。いまは本文でドメイン名を書かずに「会社のホームページ」のように言い換え、下書きを作ったら化けていないかを確認してから人間に渡しています。

GitHub:社内ノートの管理を会話で

僕の会社では、社内のルールや判断の記録をノートとしてまとめ、GitHubに保管しています。この運用の全体像はClaude Codeで会社を「第二の脳」にする経営者向けガイドで書きました。GitHubのMCPサーバーは2026年9月15日につなぎ、変更の確認や検索に使っています。

MCPサーバーの追加方法は?Claude Codeとブラウザ版での使い方

Claude Codeなら、ターミナルで claude mcp add というコマンドを1行打つだけで追加できます。ネット上のサーバーにつなぐ場合は、追加したあとに /mcp と入力してログインの画面に進みます。ブラウザやアプリのClaudeなら、設定画面のコネクタから選ぶか、URLを入れて独自のコネクタとして追加します。

Claude Codeでの追加コマンド

公式ドキュメントにある基本の形は次の2つです。

# ネット上のMCPサーバーにつなぐ(推奨)
claude mcp add --transport http サーバー名 サーバーのURL

# 自分のパソコンで動くMCPサーバーをつなぐ
claude mcp add サーバー名 -- 起動するコマンド

たとえばMeta広告なら、claude mcp add --transport http --scope user meta-ads https://mcp.facebook.com/ads の1行で登録できました。そのあと /mcp からMetaのログイン画面に進み、許可すれば完了です。

スコープの選び方

スコープとは、追加したMCPサーバーをどの範囲で使えるようにするかの設定です。Claude Codeには3種類あります。

スコープ使える範囲設定の保存先向いている場面
local(既定)今いるプロジェクトだけ自分のパソコンの設定ファイル試しにつなぐとき
project今いるプロジェクトだけ。チームで共有プロジェクト内の .mcp.jsonチーム全員で同じMCPを使うとき
userすべてのプロジェクト自分のパソコンの設定ファイル自分が毎日使うMCP

僕の会社では、すべて user スコープで追加するルールにしています。理由は次の章の失敗例で書きます。

追加したセッションでは、すぐ使えない

実務で何度もつまずいたのがこれです。僕の環境では、MCPサーバーを追加しても、追加したその会話の中ではツールが出てきませんでした。Claude Codeを起動し直した次の会話から使えるようになります。公式ドキュメントにこの挙動の明記はないので、バージョンによって変わる可能性はありますが、「つないだのに動かない」と思ったら、まず会話を開き直してください。

追加するときの注意点は?スコープ・認証・権限の失敗例

一番の注意点は、渡す権限を最小にすることです。MCPでつないだAIは、渡された権限の範囲で実際に操作できます。公式ドキュメントも、つなぐ前にそのサーバーが信頼できるかを確かめること、外部の内容を取ってくるサーバーにはプロンプトインジェクションの危険があることを警告しています。そのうえで、スコープと認証情報の置き場所に気をつけます。

プロンプトインジェクションとは、Webページやメールの中に紛れ込ませた指示文で、AIに本来の依頼と違う操作をさせようとする攻撃のことです。MCPでAIが外部の情報を読むようになると、この入り口が増えます。

僕の会社で実際に起きたこと、起きかけたことを表にまとめます。

つまずき何が起きたか対策
スコープの選び方project スコープだと .mcp.json に設定が書かれる。社内ノートはGitHubへ自動で同期しているので、そこに入ると外に出てしまう認証情報を含むMCPは必ず user スコープで追加する
書き込みできる鍵GitHubの接続に使った鍵は、ファイルの書き込みや削除までできる権限だった読み取りだけで足りるなら、GitHub公式の読み取り専用モードを使う
既定で全部許可Meta広告は、つないだ直後に予算変更やキャンペーン作成まで許可されていたBusiness Suiteの設定で必要な操作だけ許可し、予算の上限を決める
認証の期限切れGA4はログインし直すと、MCPサーバーが古い認証を持ったまま失敗し続けた再起動で解消。急ぐときはAPIを直接呼ぶ手順を用意
二重の接続ラッコキーワードをコネクタとClaude Codeの両方につないでいたツール24種類の説明文が二重に読み込まれていたので、片方に整理
結果が大きすぎるブラウザ操作のMCPの結果が平均101KBあり、会話を圧迫していた1回の結果の上限を2万トークンに下げた
記事のURLの誤り技術記事に載っていたGitHubのMCPのURLでは、つながらなかった公式ドキュメントのURLで登録し直した

権限は「読み取りから」始める

GitHubの公式MCPサーバーには、読み取り専用にする方法が用意されています。URLの末尾に /readonly を付けるか、X-MCP-Readonly: true というヘッダーを付ける方法です。GA4の公式サーバーも読み取り用の権限で動きます。Meta広告は、キャンペーンの作成、予算の変更、配信のオンとオフなどを、操作ごとに許可かブロックかを選べます。

最初は読み取りだけでつなぎ、AIの使い方に慣れてから必要な書き込みを1つずつ開けていく。これが一番事故の少ない進め方だと思います。

MCPは会話の容量も使う

見落としがちなのが、つないだMCPが会話の容量を使うことです。MCPツールの結果は会話に読み込まれ、Claude Codeでは結果が1万トークンを超えると警告が出ます。上限は既定で2万5,000トークンです。

僕の会社では、2026年9月中旬までの30日間に、10万字を超える大きな実行結果が3,697件ありました。そのうち1,309件がブラウザ操作のMCPの結果です。会話に入った情報は、その後のやり取りのたびに読み直されます。そこで、MCPの結果の上限を2万トークンに下げました。

なお、つないでいるツールの説明文については、Claude Codeに必要になるまで読み込まない仕組み(MCP Tool Search)があり、既定でオンになっています。それでも使わないMCPは外しておくほうが、一覧の見通しも良くなります。

入れるMCPは「月1回以上使うか」で選ぶ

選ぶ基準は「実務で月1回以上使うか」の1つだけです。MCPは入れるほど便利になるわけではなく、使わないものは一覧を見にくくし、会話の容量や確認の手間を増やします。人気の紹介記事に載っていても、自社の業務にない用途のものは入れていません。

2026年9月15日に、ある技術記事で紹介されていたMCPを1つずつ仕分けました。入れなかったものと理由です。

見送ったMCP理由
エラー監視サービスのMCPそのサービスを契約していない。監視する対象のシステムがない
Webページ取得サービスのMCP有料のAPIキーが必要。標準のWeb取得とブラウザ操作で足りている
検索エンジンのMCP記事に載っていたコマンドが実在しなかった。標準のWeb検索で足りる
記憶を保存するMCP社内ノートとClaude Codeの記憶機能がすでにある。二重管理になる
データベースのMCP自社のデータベースがない
タスク管理ツールのMCPそのツールを使っていない
別のブラウザ操作のMCPすでに使っているブラウザ操作のツールと役割が重なる

逆に、入れて正解だったのは、毎週か毎日使う業務とつながるものでした。広告の数字、アクセスの数字、キーワードの検索数、取引先とのやり取り、予定です。どれも「人が画面を開いて数字やメッセージを集める」作業が毎週発生していたものです。

これからMCPを試すなら、まず自社で毎週同じ画面を開いて数字を集めている作業を1つ選び、それに対応する公式のMCPサーバーを読み取り権限でつないでみてください。公式のサーバーがあるかどうかは、つなぎたいサービスの名前と「MCP」で検索すれば分かります。

AIを業務にどう組み込むかの全体設計や、MCPを含む仕組みづくりの相談は、ウラカタのサービス一覧から受け付けています。導入でつまずきやすい点はAI導入の失敗事例7つにもまとめました。

まとめ

  • MCPとは、AIと業務ツールをつなぐオープンな共通規格です。Anthropicが2024年11月に公開し、今はChatGPTやGeminiも対応、運営は中立の団体に移っています
  • MCPサーバーはツールやデータの窓口で、AIはMCPの共通ルールで話すだけで、データの取得や操作ができます。API連携のように連携ごとの開発は要りません
  • 僕の会社では、GA4、Meta広告、キーワード調査、Gmail、カレンダー、Slack、GitHubなどをつなぎ、数字集めと作業前の確認をAIに任せています。Meta広告の数字取得は、検証では45〜90分かかっていた作業が2〜5分で済みました
  • 追加はClaude Codeなら1行のコマンドです。認証情報を含むMCPは user スコープにし、追加した会話ではすぐ使えない点に注意します
  • 権限は読み取りから始め、書き込みは必要なものだけ開けます。入れる基準は「実務で月1回以上使うか」です

よくある質問

MCPはClaude専用の仕組みですか?

Claude専用ではありません。MCPはAnthropicが2024年11月に公開したオープンな規格で、2025年12月からはLinux Foundation傘下の団体が運営しています。ChatGPTやGeminiなども対応しているので、一度つないだMCPサーバーは複数のAIから使えます。

MCPを使うのにプログラミングの知識は必要ですか?

既製のMCPサーバーをつなぐだけなら、ほとんど必要ありません。Claude Codeなら1行のコマンドで追加でき、ブラウザ版Claudeなら設定画面のコネクタから選べます。自社専用のサーバーを作るなら開発の知識が要りますが、エンジニアのいない僕の会社でも既製品で業務の大半は足りています。

MCPサーバーは無料で使えますか?

MCPはオープンな規格なので、規格そのものに使用料はかかりません。費用がかかるのは、つなぐ先のサービスの契約です。たとえばキーワード調査ツールのMCPは有料プランが前提で、Webの画面より多く(プランによって1.5倍か5倍)の利用枠を消費します。費用はつなぐ先のサービスごとに確認してください。

MCPでつないだAIが勝手にデータを書き換えることはありますか?

書き込みの権限を渡していれば、AIの判断で書き換えが起きる可能性はあります。なので最初は読み取りだけの権限でつなぐのが安全です。GitHubには読み取り専用モードがあり、Meta広告は操作ごとに許可とブロックを設定できます。

MCPとAPI連携は何が違いますか?

APIはサービスごとに仕様が違う「個別の窓口」で、使うには連携ごとにプログラムを書く必要があります。MCPは、AIとサービスの間に共通のつなぎ方を決めた規格です。MCPサーバーの多くは中で各サービスのAPIを呼んでいて、AIはMCPの共通ルールで話すだけで済みます。

Build Your
Second Brain.

Claude Code 2daysセミナー(第二の脳構築講座)、参加受付中。