この記事の結論
Gemini for Google Workspaceは別売りのアドオンではなく、Business・Enterpriseのプランに含まれます。Business Standardは料金ページで1ユーザー月1,600円(税別)。管理者の設定も。
目次9項目
【無料・メールだけ】Claude Code 2daysセミナー(第二の脳構築講座)の次回開催の案内を受け取る →
Gemini for Google Workspaceを調べている人に、僕が最初に伝えたいのは「いまは別料金のアドオンを探さなくていい」という点です。2025年1月から、GmailやドキュメントのAIはBusiness・Enterpriseの各プランに含まれる形に変わり、選ぶのはプランだけになりました。
この記事は公式情報・公開情報をもとにまとめた解説です。僕の会社で検証していない点は、その旨を書いています。出典はGoogleの製品ページ、料金ページ、ヘルプで、確認日は2026年10月28日です。
何ができるか、どのプランで何が使えるか、管理者の設定まで、公式の書き方に沿って並べます。「うちの規模なら、どのプランで足りる?」という問いには、最後の節で僕の見立てを書きます。
Gemini for Google Workspaceとは、ひと言でいうと何か
Gemini for Google Workspaceは、Googleの仕事用アプリにAIのGeminiが組み込まれた状態を指す呼び方です。いまの製品ページでは「Google Workspace with Gemini」と紹介されています。
もともとこの名前は、プランに足して買うアドオンの名前でした。Googleのヘルプでは、Gemini Business・Gemini Enterpriseなどのアドオンはもう購入できないと案内されています。
切り替わった時期は、Google Workspaceの公式ブログで確かめられます。2025年1月15日の投稿で、AIの機能を別のアドオンなしでBusiness・Enterpriseのプランに含めると発表されました。
同じ投稿では、それまでアドオンを買っていた会社について、2025年1月31日以降はアドオンの料金がかからないと書かれています。いま新しく入れる会社は、プラン選びだけを考えればよいことになります。
何ができる:Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・Meetの中でAIが動く
できることの中心は、ふだんの仕事用アプリの中でAIを呼び出せることです。製品ページには、Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・スライド・Meet・Chat・Vids・ドライブなどの名前が並んでいます。
アプリごとの説明は、次のように書かれています。どれも公式の説明の要約で、僕の会社で動きを確かめたものではありません。
- Gmail:メールのスレッドの要約、要点の整理、仕事のメールの下書き
- スプレッドシート:言葉で指示して表を作る、データの自動入力
- Meet:AIによる議事メモ、字幕の翻訳、雑音の除去、録画
- ドキュメント:@メニューやサイドパネルから文書の要約(ヘルプの説明)
アプリの外で使う道具もあります。製品ページは、単体で使える「Gemini」のアプリと、渡した資料をもとに調べものを手伝う「Gemini Notebook」を挙げています。
Geminiアプリでは、2026年10月29日付の公式ブログで、チャットで作った文書やPDFを全画面でプレビューして直接直せるようになりました。詳しくはGeminiでファイルを編集・プレビューする新機能にまとめています。
ほかに、作業の流れを自動にする「Studio」(Workspace Studio)の名前も出てきます。
なお、2025年1月の発表ではNotebookLM Plusという名前が使われていました。Gemini Notebookとの関係は公式ページに記載がなく、未確認です。
誰が使える:Business・Enterpriseの全プラン、ただし範囲に差がある
対象は、Google WorkspaceのBusinessとEnterpriseのプランです。2025年1月の発表では、BusinessとEnterpriseのそれぞれStarter・Standard・Plusが挙がっています。
ただし、どのアプリでGeminiが使えるかはプランで変わります。料金ページの比較表を、AIの機能に絞って並べると下の表になります。
| 機能 | Business Starter | Business Standard | Business Plus | Enterprise |
|---|---|---|---|---|
| Gmailの中のGemini | ○ | ○ | ○ | ○ |
| Geminiアプリでのチャット(ウェブ・モバイル) | ○ | ○ | ○ | ○ |
| ドキュメント・スプレッドシート・スライド・ドライブ・Meet・Chatの中のGemini | × | ○ | ○ | ○ |
| Gemini Notebook | 基本のアクセス | より広いアクセス | より広いアクセス | より広いアクセス |
比較表の「各種Workspaceアプリ内のGemini」の行は、Starterだけ「制限あり」の表示です。ドキュメントや会議でAIを使いたいなら、Business Standard以上が前提になります。
Gemini Notebookの音声の解説は、Starterで1日3件まで、Standard以上で1日20件までと書かれています。
日本で使えるかについて、製品ページには「Google Workspaceが販売されている地域」で使えるとあります。日本語の料金ページで円の価格が出ているので、日本でも契約はできる形です。
言語は、Geminiが40以上、Gmail・ドキュメント・スプレッドシート・ドライブのサイドパネルが25の言語に対応と書かれています。25の言語に日本語が入るかは、今回読んだ範囲では確かめられず、未確認です。
もう1つの条件は年齢です。ヘルプには、18歳以上であることと、対象のプランが有効な仕事用のアカウントであることが書かれています。
始め方:14日間の無料試用から、管理者の設定を確かめる
新しく始める場合、公式に用意されている入口は14日間の無料試用です。製品ページと料金ページの両方に「14日間無料で試す」の案内があります。
料金ページでは、Business Starter・Standard・Plusに14日間の試用があり、Enterpriseは記載がありません。Enterpriseは営業への問い合わせが入口です。
すでにGoogle Workspaceを契約している会社では、ヘルプの案内は「各アプリでGeminiのアイコンを探す」です。GmailやドキュメントではGeminiのアイコンが右上にあり、そこからサイドパネルを開きます。
アイコンが見当たらないときは、管理者に問い合わせるよう書かれています。管理者は、Geminiアプリを止めたり、一部の機能を切ったりできるためです。
管理者がGeminiアプリをオン・オフするとき
Geminiアプリの使える・使えないは、管理コンソールで決めます。英語版のヘルプにある手順は、次の順番です。
- 管理コンソールのメニューから「Generative AI」→「Gemini app」を開く(Gemini Settingsの管理者権限が必要)
- 「Service status」を開く
- 全員に当てるなら「On for everyone」か「Off for everyone」を選び、「Save」を押す
- 一部の人だけに当てるなら、組織部門か設定グループを選んでから保存する
変更の反映には最大24時間かかることがあり、たいていはもっと早いと書かれています。日本語の画面での項目名は、今回の確認の範囲では未確認です。
この設定が効くのは、gemini.google.com、Geminiのモバイルアプリ、Gemini in Chromeへの入口です。GmailやドキュメントのAIの機能には影響しないと明記されています。
料金・制限:Business Standardは月1,600円(税別)の表示
料金ページの表示(2026年10月28日の確認)は、ユーザー1人あたりの月額・税別で次のとおりです。Enterpriseは価格の掲載がなく、問い合わせです。
| プラン | 月額(1ユーザー・税別) | ストレージ | 上限のユーザー数 |
|---|---|---|---|
| Business Starter | ¥800 | 1ユーザーあたり30GB | 300人 |
| Business Standard | ¥1,600 | 2TB(プール) | 300人 |
| Business Plus | ¥2,500 | 5TB(プール) | 300人 |
| Enterprise | お問い合わせ | 5TB(追加の依頼が可能) | 上限・下限なし |
ここで1つ注意があります。製品ページのBusiness Standardの枠には「¥1900」と「¥1600」が並び、同じ場所に「年間プラン(1年契約なら16%お得)」とあります。
計算すると、1,900円の16%引きがおよそ1,600円です。ただ、どちらが月ごとの契約の価格かはページの文面で確定できないため、この記事では未確認として扱います。
料金ページには、新規のお客様向けの期間限定の割引の表示もあります。対象や期間の条件は注記で決まっているので、申し込む前に料金ページで直接確かめてください。
制限の面では、Gemini Notebookの音声の解説の上限が、前の節のとおりプランで違います。生成した文章の回数などの上限は、今回読んだページには数字がありませんでした。
注意点:データの扱い・言語・アドオンの名前の変化
注意したい点は3つあります。どれも公式のページに書かれていることと、書かれていないことを分けて並べます。
1つ目はデータの扱いです。製品ページは、Workspaceに保存された組織のデータをGeminiモデルの学習や改善、広告のターゲット設定に使わないと書いています。
プライバシーのヘルプでも、事前の許可や指示なく顧客のデータを学習に使わないとあります。Geminiが読めるのは、使う人がもともと見られるファイルだけだと説明されています。
一方で、保存の期間には注意が要ります。Geminiアプリの会話は既定で18か月で自動削除、管理者は最長36か月まで設定できると書かれています。
また、Gemini Notebookのデータには、組織のファイル共有やデータの保存地域の設定が当てはまらないと明記されています。保存地域を契約で決めている会社は、ここを先に確かめたほうが安全です。
2つ目は言語です。前の節のとおり、サイドパネルの25の言語に日本語が入るかは未確認です。日本語で全部の機能が同じように動くかも、この記事では確かめていません。
3つ目は名前の変化です。2025年より前の記事や社内の資料には、「Gemini Business」などのアドオンの名前と、当時の価格が残っていることがあります。いまの料金は料金ページで見るのが確実です。
中小企業での使いどころ(僕の見立て)
ここからは事実ではなく、僕の見立てです。すでにGoogle Workspaceでメールと共有のファイルを回している会社なら、まずBusiness StandardでGmailとMeetのAIを使う形が合うと読んでいます。
理由はプランの境目です。比較表では、ドキュメントや会議の中のGeminiはStandardから使えるので、Starterのままでは仕事用アプリの中のAIが「メールだけ」になります。
僕の会社は、文書づくりやコードの作業ではClaudeを中心に使っていて、Google WorkspaceのGeminiを業務で回した記録はありません。そのため、下の場面は一般論として読んでください。
合いそうな場面
- 取引先とのメールのやり取りが長くなりやすい営業・事務の担当
- 社内の会議が多く、議事メモを残す人が決まっていないチーム
- 共有ドライブの資料が多く、探す・まとめる時間がかかっている会社
先に決めておきたいこと
AIを全員に一斉に開くより、管理者の設定で部署ごとに始めるほうが、混乱が少ないと考えています。どの情報をAIに読ませてよいかの線引きを、先に社内で決めておくためです。
AIに仕事を任せるときにどこでつまずきやすいかは、AI導入の失敗事例7つに僕の会社の記録をまとめています。
Gemini以外のAIと比べたい場合は、ChatGPTとClaudeの違いが入口になります。
まとめ
- Gemini for Google Workspaceのアドオンはもう販売されておらず、2025年1月からAIの機能はBusiness・Enterpriseの各プランに含まれる
- Gmailの中のGeminiはStarterから、ドキュメント・スプレッドシート・Meetなどの中のGeminiはBusiness Standard以上で使える表示
- 料金ページの表示はBusiness Standardが1ユーザー月1,600円(税別)。製品ページの1,900円との関係は未確認
- 組織のデータは学習・広告に使わないと公式は明記。ただし会話の保存期間とGemini Notebookの保存地域は先に確かめたい
- 僕なら、14日間の試用でBusiness StandardのGmailとMeetのAIから始め、部署ごとに広げます
よくある質問
Gemini for Google Workspaceのアドオンは今も買えますか?
Googleのヘルプでは、Gemini Business・Gemini Enterpriseなどのアドオンはもう購入できないと案内されています。2025年1月から、AIの機能はBusiness・Enterpriseの各プランに含まれる形に変わりました。
いちばん安いBusiness StarterでもGeminiは使えますか?
料金ページの比較表では、Business StarterでもGmailの中のGeminiと、Geminiアプリのチャットは使える表示です。ドキュメント・スプレッドシート・Meetなどの中のGeminiは、Business Standard以上で使える表示になっています。
会社のデータがGeminiの学習に使われることはありますか?
Googleの製品ページは、Google Workspaceに保存された組織のデータを、Geminiモデルの学習や改善、広告のターゲット設定には使わないと明記しています。プライバシーのヘルプでも、事前の許可なく学習に使わないと書かれています。
引用元・参考にした記事
- Google Workspace with Gemini(AI ソリューション)
- Google Workspace の料金プラン
- The best of Google AI, now included in Workspace Business and Enterprise plans
- Gemini AI features now included in Google Workspace subscriptions
- Google Workspace with Gemini を使ってみる
- Turn the Gemini App on or off
- Generative AI in Google Workspace Privacy Hub
