この記事の結論
Claude CodeのCode Reviewは、GitHubのPRを複数のエージェントが読み、誤検知を落としてから重大度つきの行内コメントを付けるTeam・Enterprise向けの機能です。どのプランでも使える/code-reviewとの違いも。
目次10項目
- Claude CodeのCode Reviewとは:複数のエージェントがPRを読み、検証してから指摘する
- 何ができるか:重大度つきの行内コメントとcheck runが付く(承認・拒否はしない)
- 誰が使えるか:TeamとEnterprise、GitHubのリポジトリ(ZDR・HIPAA・CMEKは対象外)
- /code-review・Ultrareview・自前のCIとの違い(公式の比較表)
- Code Reviewの始め方:OwnerがClaude GitHub Appを入れて設定する
- 料金・制限:1回の定額はなく、レベルと回数で決まる(金額は未確認)
- 注意点:既定が「押すたび」・REVIEW.mdはマージ後に効く
- 中小企業での使いどころ(僕の見立て)
- まとめ
- よくある質問
【無料・メールだけ】Claude Code 2daysセミナー(第二の脳構築講座)の次回開催の案内を受け取る →
Claude CodeのCode Reviewは、僕の読みでは「GitHubのPRに、検証済みの指摘だけを置いていくレビュー係」です。複数のエージェントが変更を並列に読み、誤検知を落としてから重大度つきの行内コメントを付けます。マージの判断は人に残す設計だと見ています。
この記事は公式情報・公開情報をもとにまとめた解説です。僕の会社で検証していない点は、その旨を書いています。2026年10月24日時点の公式ドキュメントでは、Code ReviewはTeamとEnterpriseのプラン向けです。
紛らわしいのは、どのプランでも動く /code-review や Ultrareview など、似た名前の道具が多い点です。「うちのプランだと、結局どれが使えるの?」に、公式の比較表で答えます。
Claude CodeのCode Reviewとは:複数のエージェントがPRを読み、検証してから指摘する
一言でいうと、GitHubのPRをClaudeが自動でレビューし、確かめた指摘だけを行内コメントで残す管理型のサービスです。公式ドキュメントは、論理の誤り、セキュリティの穴、境界条件の見落としなどを探すと説明しています。
レビューは、Anthropicの環境で4つの段階を踏みます。
- 見つける(Find):複数のエージェントが、差分とまわりのコードを並列に調べる
- 確かめる(Verify):候補の指摘をコードと照らし、誤検知を取り除く
- 並べる(Rank):残った指摘の重複をまとめ、重大度の順に並べる
- 載せる(Post):結果をPRに書き込む
既定で見るのは「正しさ」です。本番を壊すバグが対象で、書き方の好みやテストの不足は既定では指摘しないとされています。ここを変えたいときは、後で触れる REVIEW.md を使います。
公式ドキュメントには、AIのレビューなので見落としがあり、指摘ゼロでも安全とは限らないという注意書きがあります。人のレビューの代わりではなく、一段目の網として読むのが妥当だと僕は考えています。
何ができるか:重大度つきの行内コメントとcheck runが付く(承認・拒否はしない)
1回のレビューでPRに残るのは、行内コメント、レビュー本文のまとめ、check runの3つです。check runの名前は「Claude Code Review」で、指摘の一覧が詳細に載ります。
公式ドキュメントでは、Code ReviewはPRを承認も拒否もしないと明記されています。check runも失敗では終わらず、中立か省略で終わります。マージの判断はチームに残る、という作りです。
指摘には3段階の重大度が付きます。
| 印 | 重大度 | 公式の説明 |
|---|---|---|
| 赤 | Important | マージ前に直すべきバグ |
| 黄 | Nit | 小さな問題。直す価値はあるが止めるほどではない |
| 紫 | Pre-existing | このPRではなく、もとからコードにあるバグ |
僕が役に立ちそうだと読んだのは、Pre-existing の区別です。今回の変更のせいではない古いバグを分けて出すので、担当者が「自分の変更の問題か」を切り分けやすくなるはずです。
何を指摘させるかは、リポジトリの2つのファイルで変えられます。CLAUDE.md は全体の決まり、REVIEW.md はレビュー専用の決まりです。
REVIEW.md には、Nitの上限や、生成されたファイルの除外などを書けます。PRの変更からは読まれず、ベースか既定のブランチから読まれるので、マージしてから効きます。
Nitの上限・除外・重大度の引き下げは、保護された既定のブランチから読んだときに効くと書かれています。公式がブランチの保護を勧めるのはこのためです。
レビューはリポジトリを読むだけで、コミットは押しません。コードをビルドも実行もせず、差分とまわりのコードを読んで判断すると書かれています。
誰が使えるか:TeamとEnterprise、GitHubのリポジトリ(ZDR・HIPAA・CMEKは対象外)
Code Reviewを使えるのは、TeamかEnterpriseのプランの組織です。さらに、組織のOwnerが機能をオンにしている必要があります。ProとMaxは、このサービスの対象に入っていません。
コードの置き場所はGitHubです。GitHub Enterprise Server なども対象とされ、GitLab や Bitbucket は対象の記載にありません。
対象外になる組織の条件も書かれています。
- Zero Data Retention(データを保持しない設定)を有効にしている組織
- HIPAAの構成を適用している組織(Anthropicの業務提携契約〔BAA〕の対象にも入らない)
- 顧客管理の暗号鍵(CMEK)を使っている組織(「まだ」使えないという書き方)
開発者が Amazon Bedrock などのクラウド経由でClaude Codeを使っていても、Code Reviewには対象プランのClaudeの組織が要ります。日本で使えるかについては、公式ページに国や地域の記載が無く、未確認です。
提供開始の日付も、読んだ公式ページには記載がありませんでした。ベータかどうかの表記も無く、ここは未確認として扱います。
/code-review・Ultrareview・自前のCIとの違い(公式の比較表)
Code Reviewのほかにも、Claudeにレビューさせる道はあります。公式ドキュメントの比較表を、そのまま日本語にします。自分のプランとコードの置き場所を「誰が使えるか」の列に当てて見るよう、公式は案内しています。
| 方法 | 何で始まるか | どこで動くか | 誰が使えるか |
|---|---|---|---|
| Code Review | リポジトリごとの設定に沿ったPRの動き、または @claude review のコメント | Anthropicの環境 | GitHubのリポジトリを持つTeam・Enterpriseの組織(Ownerがオンにした後) |
/code-review | 自分のブランチでコマンドを実行 | 自分のClaude Codeのセッション | どのプランでも誰でも |
| Ultrareview | Claude Codeから開始 | クラウドのサンドボックス | claude.aiのアカウントでのサインインが必要(使えない環境あり) |
| 自前のCI(GitHub Actions・GitLab CI/CD) | パイプラインのイベント(PRやマージリクエストごと等) | 自分のCIのランナー | ClaudeのAPIキーかクラウド事業者の認証情報を持つ人(GitHub・GitLab) |
| 自作のレビュー役(サブエージェント・スキル) | 自分かClaudeがセッション中に呼ぶ | Claude Codeを動かす場所 | 作った人なら誰でも |
僕なら、まず「GitHubか」「TeamかEnterpriseか」の2つで分けます。両方に当てはまるならCode Review、どちらかが外れるなら /code-review かCIが候補です。
/code-review:どのプランでも、自分のセッションで動く
/code-review は、作業中のClaude Codeに打つコマンドです。今のブランチの変更を読み、正しさのバグを探して、結果を会話に返します。公式ドキュメントでは、どのプランでも動くとされています。
使用量は、そのセッションの他の作業と同じくプランの使用量かAPIの請求に数えられます。主な指定は次の3つです。
--fix:レビューの後に、指摘を作業ツリーへ反映させる--comment:GitHubのPRに行内コメントとして載せる(GitLabのマージリクエストには1つのノートで載せる)- 対象の指定:PR番号・ブランチ・パス・コミットの範囲
/code-review は CLAUDE.md を読み、REVIEW.md は読みません。両方で効かせたい決まりは CLAUDE.md に書くよう、公式は分けています。
-p を付けた非対話の実行でも動きます。基本はclaude -pのヘッドレス実行の記事で整理しています。
Ultrareview:クラウドで深く読む、研究プレビュー
Ultrareview は /code-review ultra で始める、より深いレビューです。クラウドで多数のレビュー役が動き、指摘を1件ずつ再現して確かめると説明されています。
公式は研究プレビューと位置づけ、機能・料金・提供範囲は変わりうると書いています。claude.ai のアカウントが必要で、ZDR・HIPAA・CMEKの組織では使えません。
自前のCI:GitHub ActionsやGitLabで、自分の設定どおりに回す
GitHub Actions は、リポジトリにワークフローのファイルを置いて動かします。/install-github-app で、アプリの導入とワークフローの準備まで進められます。
起動の条件やモデルを自分で決めたいならワークフロー、保守せず自動で回すならCode Review、と公式は書き分けています。GitLab の会社は、この道か /code-review になります。
Code Reviewの始め方:OwnerがClaude GitHub Appを入れて設定する
始めるのは、Claudeの組織のOwnerです。claude.ai の管理設定の「Claude Code」にある Code review の欄で操作します。リポジトリにワークフローのファイルを足す必要は無いとされています。
前提として、次の3つの権限がそろっている必要があります。
| 必要な権限 | 何に要るか |
|---|---|
| Claudeの組織のOwner | 管理画面のすべての手順 |
| GitHubの組織のOwner | Claude GitHub App の導入と、Claudeの組織へのひも付け |
| 追加する各リポジトリへの書き込み権限 | リポジトリの追加 |
公式ドキュメントの手順は、次の6つです。
- Code review の欄で「Allow code review」をオンにする
- 「Connect GitHub」が出たら GitHub のアカウントをつなぐ(GitHub Enterprise Server なら先にインスタンスを選ぶ)
- 一覧に目的のリポジトリが無ければ「Install GitHub App」から Claude GitHub App を入れ、対象のリポジトリと権限を承認する
- レビューするリポジトリを選び「Continue」を押す
- 「Finish」を押してオンにする(他の方法で閉じるとスイッチはオフのまま)
- 下書きでないテスト用のPRを開き、数分で「Claude Code Review」のcheck runが出るのを確かめる
手順3の権限は、レビューが使う範囲より広いと公式は書いています。GitHub Actions など、他のClaudeの機能と同じアプリを共有しているためです。
設定後に決めることは2つあります。1つはレビューの深さ(レベル)、もう1つはいつ動かすか(Review runs)です。リポジトリを足した直後は「After every push」で、最も回数が多くなる設定から始まります。
| Review runs の設定 | 動くとき |
|---|---|
| Once after PR creation | PRを開いた・開き直した・下書きから準備完了にしたとき |
| After every push | PRのブランチに押すたび |
| Manual(@claude review) | コメントで頼んだときだけ |
どの設定でも、書き込み権限のある人が @claude review とコメントすれば1回走ります。@claude review always なら、以後の押し込みでもレビューされます。
下書きとフォークからのPRは、自動のレビューでは飛ばされます。
料金・制限:1回の定額はなく、レベルと回数で決まる(金額は未確認)
Code Reviewに、1回あたりの決まった料金はありません。公式ドキュメントでは、トークンの使用量に応じて使用量クレジットから請求され、プランに含まれる使用量とは別とされています。請求先は組織で、PRを開いた個人ではありません。
1回の費用を左右するのは、レベル、変更の大きさ、まわりのコードの複雑さ、確かめる候補の数です。レベルは3段階あります。
| レベル | 公式の説明 |
|---|---|
| Quick | 軽く読む。最も速く、費用が最も低い |
| Standard | 深さ・速さ・費用のバランス。既定 |
| Deep | 最も丁寧に読む。最も時間がかかり、費用が最も高い |
Ownerは組織の既定のレベルを決め、リポジトリごとに変えられます。通常のコードはQuick、重要なコードはDeep、という分け方が公式の例です。レビューに使うモデルは選べないとされています。
1回あたりの金額の目安は、読んだ公式ページに書かれていませんでした。代わりに公式は、少数のリポジトリで先に回し、管理画面の「Average cost」の列から月の費用を見積もる手順を示しています。
使いすぎの歯止めとして、Code Review 専用の月の上限を設定できます。この上限、組織全体の月の上限、使用量クレジットの残高のどれかが尽きると、レビューは飛ばされ、PRに理由のコメントが出ます。
比較のために Ultrareview の料金も書きます。ProとMaxは1回きりの無料枠が3回で、その後は1回およそ5〜25ドルを使用量クレジットで払うと書かれています。
TeamとEnterpriseの無料枠は、Ultrareview の料金表に記載がありません。
プランごとの料金と使用量クレジットの仕組みは、Claude Codeの料金はいくら?の記事でまとめています。
注意点:既定が「押すたび」・REVIEW.mdはマージ後に効く
最初の注意点は、回数の既定です。追加したリポジトリは「After every push」から始まり、押した回数だけ費用が増えます。
公式の見積もりの手順でも、先に回す間は「Once after PR creation」か「Manual」にするよう書かれています。GitHubの組織を丸ごと対象にする設定は、費用が大きく増えうると注意されています。
2つ目は、GitHub Actions と同じ呼びかけの語を使う点です。Actions を入れたリポジトリでは、レビューを頼むコメントで Actions も動きます。分けるには trigger_phrase を変えます。
3つ目は、コマンドの書き方です。PRへの新しいトップレベルのコメントの1行目の先頭に書きます。差分の行へのコメントや、編集したコメントでは動きません。
4つ目は挙動の変更です。2026年7月の更新より前は、@claude review で以後の押し込みにも登録されていたと書かれています。古い説明は always 付きに読み替えます。
データの面では、レビューはAnthropicの管理する環境で動き、自社で運用する環境では動かないとされています。社外秘のコードを預けてよいかは、この説明と自社の決まりを照らして判断することになります。
中小企業での使いどころ(僕の見立て)
ここからは事実ではなく、僕の見立てです。僕の会社ではCode Reviewを検証していません。業種や体制の例も一般論の範囲で書いています。
Code Reviewが合うのは、GitHubとTeam以上の契約があり、レビューできる人が足りない会社だと読んでいます。たとえば、互いのPRを丁寧に見る時間が取れない少人数の開発チームです。
一段目の網として置き、人は赤の指摘から見る形が考えられます。
外部の制作会社にサイトやアプリの改修を頼んでいる会社にも、候補になると見ています。自社のリポジトリに届くPRを、社内に詳しい人がいなくても重大度つきで読めるからです。ただし指摘の判断と、マージの責任は自社に残ります。
逆に、ProやMaxで1人で開発している場合は、Code Reviewの対象外です。手元の /code-review を基本にし、大きな変更の前だけUltrareviewの無料枠を使う、という順番が現実的だと考えています。
GitLab の会社は、GitLab CI/CD か /code-review の --comment を検討する方が早いはずです。置き場所で道が分かれる点は、導入前に確かめるべきだと見ています。
GitHub側のAIでも、複数のモデルに見直させる動きが出ています。Copilotがモデルを自動で選び組み合わせる仕組みは、GitHub Copilot Fusionのモデル自動振り分けで解説しました。
まとめ
- Claude CodeのCode Reviewは、GitHubのPRを複数のエージェントが並列に読み、検証で誤検知を落としてから重大度つきの行内コメントとcheck runを付ける。承認も拒否もしない
- 対象はTeam・Enterpriseの組織で、GitHubのリポジトリ。ZDR・HIPAA・CMEKの組織は対象外。日本での提供状況と提供開始日は公式ページに記載がなく未確認
- Ownerが管理設定でオンにし、Claude GitHub Appを入れてリポジトリ・レベル(Quick・Standard・Deep)・動くタイミングを決める
- 料金は1回の定額がなく、使用量クレジットから組織に請求。金額の目安は未確認で、月の上限を設定できる
- 僕なら、まずManualかOnce after PR creationで少数のリポジトリだけ回し、月の上限を決めてから広げます。ProやMaxなら手元の /code-review から始めます
よくある質問
Claude CodeのCode ReviewはProやMaxでも使えますか?
使えません。公式ドキュメントでは、Code Reviewの対象はTeamとEnterpriseのプランです。ProやMaxでは、自分のClaude Codeのセッションで/code-reviewを実行するか、claude.aiのアカウントでUltrareviewを使う形になります。
Code Reviewの指摘があるとPRをマージできなくなりますか?
なりません。公式ドキュメントでは、Code ReviewはPRを承認も拒否もせず、check runも失敗では終わらないとされています。ただし、リポジトリの設定で会話の解決を必須にしている場合は、指摘のスレッドを解決してからマージします。
Code Reviewの料金は1回いくらですか?
1回あたりの決まった料金はありません。公式ドキュメントでは、トークンの使用量に応じて使用量クレジットから組織に請求され、プランに含まれる使用量とは別とされています。具体的な金額の目安は、2026年10月24日時点の公式ページで確認できませんでした。
