この記事の結論
AIで生成したリアルな写真は、そのまま公開すると、場所が特定できる背景・安全の作法の誤り・崩れた手・同じ顔が紛れ込みます。僕の会社では作ったAIとは別のAIに検品させ、指摘の出た写真は止めて撮り直し、画像は別名でアップして戻せる形にしています。
目次9項目
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AIでリアルな写真を生成してホームページに使うなら、仕上がりの良さより先に、検品の項目を決めておく必要がありました。僕の会社では、作ったAIとは別のAIに「場所が特定できないか」「安全の作法は正しいか」「手や顔が崩れていないか」を見させ、引っかかった写真は公開を止めています。
2026年9月29日、僕は自社サイトの写真16枚の作り直しを頼みました。今の写真がさっぱりしすぎていて面白くない、というのが理由です。その日のうちに12枚を差し替え、3枚は検品で止め、1枚は生成が間に合いませんでした。
止めた写真ごとの理由と直し方、生成の枠が切れたあとの撮り直し、すぐ戻せるようにした差し替えの手順を、記録のまま書いていきます。「AIの写真、自社のHPに載せて本当に大丈夫?」と迷っているなら、最初の表だけでも検品の目安になるはずです。
AIでリアルな写真を生成したら、公開前に見るのは「場所・安全・作法・顔」の4つ
公開前に見るのは、背景で場所が特定できないか、安全の作法が正しいか、人の扱い方や手が自然か、別の写真と同じ顔になっていないか、の4つです。僕の会社の検品で実際に指摘が出たのも、この4つでした。
ここでいう検品とは、写真を作ったAIとは別のAIに、その写真を公開してよいかを判定させる工程です。作った側の自己点検とは分けています。
下の表は、2026年9月29日の検品で出た指摘と、同じ夜の撮り直しで変えた中身です。手の崩れを除く3つは、写真の細かさとは別のところで引っかかっています。
| 見るところ | 検品で出た指摘 | 撮り直しで変えたこと |
|---|---|---|
| 場所 | 背景が浅草寺と仲見世だと分かる。通路に機材を広げ、迷惑な撮影に見える | 場所が特定できない商店街の店先。機材は店の脇へ |
| 安全 | 溶接の火花の近くで、クルーが保護具を着けていない。夕焼けで浮いている | 日中の青空。火花の出ない鉄筋の結束。全員が保護具を着ける |
| 作法と手 | 腕を引っ張る誤った介助に見える。手が溶けている | 目線を合わせて、折り鶴で談笑する場面 |
| 顔 | 別の写真の男性とほぼ同じ顔 | 50代後半・白髪の別の人物 |
僕の会社では、この指摘を受けて業種ごとの作法を検品の項目に入れました。溶接の近くなら保護具、介護なら腕を引っ張らない、厨房なら衛生、背景に実在の名所を写さない、の4点です。
公開前のチェックリスト8項目
公開前に確かめる項目を並べました。公開不可の指摘が出た写真は止めて撮り直し、直すと良いの指摘は公開したまま次の撮り直しで直します。
- 夜・残業・疲れた顔・怒った顔が入っていないか
- 背景に実在の名所や、場所が特定できるものが写っていないか
- その業種の安全の作法を守っているか(溶接の近くの保護具など)
- 介助や調理など、人の扱い方と衛生が正しく見えるか
- 手や指の形が崩れていないか
- 別の写真と同じ顔の人物になっていないか
- 読める文字やロゴが入っていないか
- 実際の案件の写真と誤解されない添え書きがあるか
写真を出すときは、別名でアップしてHTMLの参照だけを差し替えます。戻す手順を先に用意してから反映するのが、僕の会社の決まりです。
2026年9月29日、自社サイトの写真16枚をドキュメンタリー調に作り直した
作り直したのは、トップ・メッセージ・採用のヒーロー3枚、サービス紹介7枚、実績6枚の計16枚です。方向性は「必死感のあるドキュメンタリー調」に決めました。
日中の自然光の中で、現場は散らかっていて、クルーが本気で作業している絵です。白いオフィスで微笑むような素材写真の調子は避けました。
夕暮れ・夜・日中の3案を試し撮りして、日中を採った
最初に、夕暮れ・夜のフラッシュ・日中の3案を試し撮りし、日中の案を採りました。35mmフィルムの粒子、手持ちのブレ、黄色の差し色を入れ、誰もカメラを見ない絵にしています。
夜・残業・疲れた顔・怒った顔は入れないと決めました。採用のページから見たときに、働き方が厳しい会社に見えてしまうためです。読める文字とロゴも入れていません。
人物は、うちのクルーが本気で現場に入っている場面にしました。お客さん側の医師・職人・シェフ・介護士は主役として立て、クルーは支える側に置いています。
実在の社員の写真と、ロゴの画像は作り直しの対象から外しました。AIの絵に置き換えるのは、場面を伝える写真だけです。
プロンプト16本から、検品済みの写真だけを本番へ
生成は、社内のAIが写真ごとにプロンプトを書き、画像生成に渡す形で進めました。プロンプトは16本で、できたテイクはすべて残しています。
残したテイクから選んだ写真は、ページの比率に合わせて切り抜き、軽くしてから検品に回します。検品のための一覧の画像と、差し替え前の写真の一覧も並べて作りました。
画像生成をClaude Codeから回す仕組みそのものは、gpt-image-2の使い方と料金に書いています。この記事では、できた写真をどう見て、どう出したかに絞ります。
その日の20時台に、ヒーロー3枚、サービス紹介5枚、実績4枚の計12枚を本番に反映しました。保留の4枚は、差し替え前の写真のまま残しています。
AI画像の手が崩れる・同じ顔になる、検品で止めた写真の中身
検品の結論は、公開不可が2枚、直すと良いが2枚でした。公開不可の2枚と、場所が特定できる1枚を止め、同じ顔の1枚は公開して、次の撮り直しで直すことにしました。
検品させたのは、写真を作ったAIとは別のAI(Opus)です。止めた3枚に、生成が間に合わなかった1枚を足した4枚が、この日の保留になりました。
背景で浅草寺と仲見世だと分かってしまった
SNS運用のサービスを紹介する写真は、背景が浅草寺と仲見世だと分かる絵でした。しかも通路に機材を広げていて、観光地での迷惑な撮影に見えます。
撮り直しでは、場所が特定できない商店街の店先に変えました。機材は通路に広げず、店の脇に寄せています。
溶接の火花のそばで、保護具を着けていなかった
建設業向けのサービスを紹介する写真では、溶接の火花のすぐ近くで、クルーが保護具を着けていませんでした。夕焼けの光で、絵全体がほかの写真から浮いていたのも指摘されています。
建設業のお客さんに向けた写真で安全の作法が抜けているのは、致命的という判定でした。撮り直しは日中の青空にし、火花の出ない鉄筋の結束の作業に変え、全員に保護具を着けています。
腕を引っ張る介助に見え、手が溶けていた
介護の場面を描いた写真は、利用者の腕を引っ張る誤った介助に見えました。さらに手の形が崩れて、溶けたように見えています。
直す案は2つ出ていました。目線を合わせて談笑する場面か、腰と脇を支える正しい介助の場面です。撮り直しでは前者を選び、目線を合わせて折り鶴で談笑する絵にしました。
別々の写真の男性が、ほぼ同じ顔だった
サービス紹介の別々の写真で、男性がほぼ同じ顔になっていました。ページの中では離れて表示されるため、この1枚はいったん公開し、次の撮り直しで別の人物にする扱いです。
画像生成AIは、波打つ黒髪に無精ひげの男性のような、同じ顔を続けて出しがちです。僕の会社では、プロンプトに人物ごとの年齢・髪型・眼鏡を書き分けるようにしました。
軽微な指摘3つは、公開したまま
ほかに軽微な指摘が3つありました。机の上のエナジードリンクの缶、業種らしさの弱い背景、料理の真上にかがむクルーの姿勢です。
この3つは公開したままにしています。直すかどうかは任意の扱いで、次に写真を作り直すときの候補として記録に残しました。
Codexの枠が切れ、残りはHiggsfieldのGPT Image 2.5で撮り直した
保留の写真は、同じ9月29日の夜に別のサービスで撮り直しました。それまで使っていたCodex経由の生成が、ChatGPT側の利用枠を使い切って止まったためです。
枠が尽きたときの様子と、そのあと決めたルールは、Codexの使い方|無料の範囲・ChatGPTとの違いの失敗の節に書きました。ここでは撮り直した中身を書きます。
保留の4枚に同じ顔対策の1枚を足して、5枚を撮り直した
撮り直しに使ったのは、HiggsfieldのGPT Image 2.5です。保留の4枚に、同じ顔だった1枚を足した5枚を作り、記録では合わせて27.5クレジットでした。
検品で止めた3枚は、最初の表の右の列のとおりに直しています。生成が間に合わなかった1枚は床一面に資料を広げた場面に、同じ顔の1枚は50代後半・白髪の別の人物にしました。
5枚は、同じ夜のうちに本番へ反映しています。これで9月29日に作り直した16枚は、すべて新しい写真に入れ替わりました。
Higgsfieldのプランごとの条件や特典は、Higgsfield Unlimited特典とはで、公式の情報をもとに整理しています。
HPのAI写真は同名で上書きせず、別名でアップして戻せる形にした
差し替えでいちばん気をつけたのは、すぐ戻せる形にすることです。画像は同じ名前で上書きせず、末尾に「-v2」を付けた別名でアップし、HTMLの参照だけを差し替えました。
別名にしたのは、サイトの画像が30日間キャッシュされる設定だったためです。戻すときは、HTMLを差し替え前の控えに戻すだけで済みます。
ドライラン、照合、画像、HTMLの順に出す
反映の順番も決めました。最初はドライランで、差し替える対象だけを一覧に出します。この時点では、本番には何も送りません。
次に、検品済みのファイルと、本番に送るファイルが一致するのを確かめます。一致したら画像、HTMLの順にアップし、表示を実測して終わりです。
差し替え前のHTMLは、日付つきのフォルダに控えを残しています。戻すコマンドも用意してあり、実行すると控えのHTMLが本番に戻ります。
撮り直しの5枚も同じ形で出した
撮り直しの5枚も、別名でアップする同じ形で出しました。この回は付箋のメモのためにCSSも足したので、HTMLとCSSをまとめて控えに戻せるようにしています。
検品で止めた絵は、別のフォルダに分けて置きました。本番に出す候補のフォルダには、検品を通った写真だけが入る作りです。
「※写真はイメージ」は、付箋のメモをHTMLで重ねて添えた
AIで作った写真が、実際の案件の写真だと誤解されないように添え書きを入れました。実績のカードには「※写真はイメージ」、トップには「※写真はイメージ。必死さは実物です。」と書いています。
添え書きは、撮り直しの回に全写真へ貼った黄色い付箋のメモの形です。テープで留めた付箋に、手書き風の書体(Klee One)で、自虐のツッコミを一言ずつ書いています。
付箋は、写真が画面に入ると貼られるように動きます。動きを減らす設定にしている人には、動かさずに表示します。
付箋の文字は画像に描かせていない
付箋の文字は、画像に描かせていません。HTMLとCSSで写真の上に重ねています。画像生成AIに日本語を描かせない理由は、画像生成AIの日本語が崩れる原因と直し方に書きました。
写真の上に重ねる演出をライブラリなしのHTMLとCSSで組む型は、21st.devの部品を素のHTMLに移す方法で整理しています。
付箋が写真の外にはみ出していないか、写真のタグと重なっていないかは、8つの画面幅で機械的に判定しています。4ページとも、表示の確認で問題は出ませんでした。
文言を後から直すのは手間がかかる作り
一方で、付箋の文言を後から直すのは手間がかかる作りです。同じ処理を二度かけると止まるようにしたため、文言を変えるには改修が要ります。
直すときは、本番のページを取り込み、付箋を外してから入れ直す流れになります。文言は1か所の辞書にまとめてあるので、書き換える場所だけは迷いません。
2026年10月2日、男性クルー役を代表の僕の顔に差し替えた
写真の作り直しは、10月2日にもう一段進めました。トップのヒーロー写真の中央にいた男性を、僕の顔に差し替えています。
生成には、元のヒーロー写真と僕の顔写真の2枚を参照として渡し、1枚を作り直しました。こちらはCodex経由の生成で、追加の費用はかかっていません。
頭だけの貼り戻しは見送り、全体を描き直した
頭だけを貼り戻す方法は、頭の位置と大きさが元とずれたので見送りました。採ったのは、写真の全体を描き直した版です。
全体を描き直したため、ほかの3人も元とは別の描き直しになり、右端の女性は元より多く見切れています。僕が確かめたうえで、この版を採りました。
このとき、差し替え前の原本を一度誤って上書きしています。逆の置き換えで元に戻し、以後は上書きしないガードを付けました。
ほかの写真も、男性クルーを僕に差し替えた
同じ日に、ほかの写真でも男性クルーを僕に差し替えました。お客さん側の医師・職人・シェフ・介護の利用者には手を付けず、男性クルーがいない1枚にだけ僕を足しています。
15枚のうち14枚が1回の生成で通りました。時間切れになった1枚は、待ち時間を600秒から900秒に延ばして作り直しています。
反映したのは14枚で、残る1枚はお客さんの受け止めを確かめるまで据え置きました。付箋のメモが顔と重ならないことも、一部の写真で確かめています。
元の写真は3:2の比率で出てきて、4:3や16:9に切り抜いています。そのため写真の周辺は、元より少し狭くなりました。これからの写真生成でも、男性クルーは僕にする方針です。
まとめ
- AIでリアルな写真を生成してHPに使うなら、場所・安全・作法・顔の4点を、作ったAIとは別のAIに検品させる
- 2026年9月29日に自社サイトの写真16枚を作り直し、12枚をその日に反映。検品の指摘で3枚を止め、生成できなかった1枚と合わせて4枚を保留にした
- 保留の4枚と同じ顔の1枚は、同じ夜にHiggsfieldのGPT Image 2.5で撮り直した(5枚で27.5クレジット)
- 画像は同名で上書きせず別名でアップし、HTMLを控えに戻せば元に戻る形にした
- 僕なら最初に、載せる業種の安全と作法を、検品の項目として書き出すところから始めます
よくある質問
AIで生成した写真をHPに載せる前に、何を確かめればいいですか?
背景で場所が特定できないか、その業種の安全の作法が正しいか、人の扱い方や手が自然か、別の写真と同じ顔になっていないか、の4つです。僕の会社では、写真を作ったAIとは別のAIにこの4点を検品させ、指摘の出た写真は公開を止めています。
AIで作った写真だと分かるように書き添えたほうがいいですか?
僕の会社では書き添えています。実際の案件の写真と誤解されないよう、実績のカードには「※写真はイメージ」、トップには「※写真はイメージ。必死さは実物です。」と、HTMLで重ねた付箋のメモで添えました。文字は画像に描かせていません。
AIの画像で、同じような顔の人物ばかり出るときはどうしますか?
プロンプトで人物ごとに年齢・髪型・眼鏡を書き分けます。僕の会社の検品でも、別々の写真の男性がほぼ同じ顔になる指摘が出ました。撮り直しでは、その1枚を50代後半・白髪の別の人物に変えています。
差し替えたAIの写真を、すぐ元に戻せるようにするには?
画像を同じ名前で上書きせず、別名でアップしてHTMLの参照だけを差し替えます。戻すときはHTMLを差し替え前の控えに戻すだけで済みます。僕の会社では、差し替え前のHTMLを日付つきの控えに残してから反映しています。
