この記事の結論
Claude in Chromeでファイルをアップロードできない時は、Claude Codeの版(v2.1.211以降)と4つの原因を確かめます。当社が2026年7月にWordPressの修正を別ルートで反映した実録つき。
目次6項目
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Claude in Chromeでファイルをアップロードできないときは、まずClaude Codeの版を確かめます。2026年10月時点の公式ではv2.1.211以降が条件です。それでも断られる原因は、読み取り権限、10MBの上限、ハードリンク、認証情報らしいファイル名の4つです。当社が使った別ルートも書きます。
Claude in Chromeでファイルをアップロードできない4つの原因と、版の条件
Claude in Chromeとは、Claude CodeとChromeの拡張機能をつなぎ、いつものブラウザの画面をAIに操作させる連携機能のことです。2026年10月時点の公式ドキュメントは、できることの一覧に「File uploads」を挙げ、手元のファイルをページのアップロード欄に付けられると案内しています。
つまり、いまは「仕組みとしてできない」わけではありません。できないときは、次のどれかに当たっている可能性が高いです。公式ドキュメントの記載を、確かめる順に並べました。
| 起きていること | 公式ドキュメントに書かれている原因 | 対処 |
|---|---|---|
| そもそもアップロードの操作ができない | アップロードにはClaude Code v2.1.211以降が必要 | claude --version で版を確かめ、古ければ更新する |
| 特定のファイルだけ断られる | そのファイルの読み取り(Read)を、権限のルールで禁止している | 権限の設定を見直す。禁止が正しいなら、人が自分で上げる |
| 大きいファイルや、まとめて上げると失敗する | 1回のアップロードは合計10MBまで | 分ける、軽くする。無理なら人が上げる |
| 道具が入れたフォルダの中のファイルが断られる | ハードリンクが複数あるファイルは断られる(node_modules などに多い) | ファイルをコピーして、コピーのほうを上げる |
.env や .pem・.key のファイル、.ssh の下のファイルが断られる | 認証情報を置く名前・フォルダのファイルは断られる(v2.1.293以降) | そのままにする。上げる必要があるなら人が判断して自分で上げる |
ハードリンクとは、1つのファイルの中身に、複数の名前や置き場所が付いている状態のことです。見た目は普通のファイルと変わらないので、断られて初めて気づきます。
5つ目の行は、不具合ではなく安全のための仕組みです。認証情報のファイルをAIに上げさせる必要は、通常の業務ではまずありません。断られたら、そこで止めるのが正しい動きです。
もう1つ、当社の記録に残っている断られ方があります。2026年7月の時点で、ブラウザ用のファイルアップロードのツール(file_upload)は「人がその会話に添付したファイル」しか受け付けず、作業フォルダや一時フォルダのファイルはすべて断られました。当時のClaude Codeの版は、記録に残していません。公式が条件にしているv2.1.211より前の版だった可能性がありますが、これは推測です。なぜ当時そういう制限だったのかも、公式ドキュメントに説明は見当たりませんでした(確認日 2026-10-11)。
ブラウザ操作に限らない困りごとは、Claude Codeのエラー・困りごと一覧から症状で引けます。同じClaude in Chromeで日本語が入らないときの対処は、Claude in Chromeでスプレッドシートに日本語が入力できない時に分けました。
Claude in Chromeでアップロードを通すための確認手順
上の表を、実際に確かめる順番に直すと次のとおりです。
- Claude Codeの版を確かめる。 ターミナルで
claude --versionを実行します。v2.1.211より古ければ、本体を更新します。 - 拡張機能と接続を確かめる。 拡張機能は1.0.36以降が必要です。Claude Codeの中で
/chromeを開き、接続の状態を見ます。 - サインインの方法を確かめる。 公式ドキュメントによると、APIキーや長期トークンで認証していると、Chromeとの連携そのものが無効になります。
/loginでサインインし直します。 - ファイルの場所と名前を伝え直す。 「このフォルダのこのファイルを、このページのアップロード欄に付けて」と、パスを書いて頼みます。
- 断られたら、理由を上の表と照らす。 読み取りの禁止、10MB、ハードリンク、認証情報らしい名前のどれに当たるかを見ます。ハードリンクならコピーを作って上げ直します。
- それでも通らなければ、人が上げる。 アップロードの1手だけ人がやり、前後の作業をAIに任せます。
6番を「負け」と考えないのがコツです。ファイルを選んで上げる操作は、人なら10秒で終わります。AIに何通りも試させるより、そこだけ交代したほうが早い場面は多くあります。
公式ドキュメントには、使えるブラウザ用のツールの一覧を見る方法も載っています。/mcp を開き、claude-in-chrome を選んで、ツールの一覧を表示します。アップロード用のツールがあるかどうかは、ここで確かめられます。
なお、当社はv2.1.211以降でのアップロードを、WordPressの管理画面ではまだ試していません。この章の手順は公式ドキュメントの記載を並べたもので、次の章が当社の実測です。
裏方で実際に起きた例:2026年7月、WordPressのzipを上げられず、ファイルエディターで反映した
ここからは、僕の会社(株式会社UrakaTA)の記録からの転記です。
2026年7月、あるクライアントのWordPressサイトで、当社が作った自作プラグインに小さな修正を入れる作業がありました。いつもの反映方法は、修正したプラグインをzipにまとめ、管理画面からアップロードして入れ替えるやり方です。この入れ替えを、Claude in Chromeに任せようとしました。
結果は、アップロードの手前で止まりました。zipの置き場所を変えて3通りの経路を試しましたが、どれも断られています。記録に残っている断られたファイルの置き場所は、社内の資料フォルダ、一時作業用のフォルダ、セッション用のフォルダです。受け付けられるのは、人が会話に添付したファイルだけでした。
そこで反映の方法を変えました。使ったのは、WordPressの管理画面にあるプラグインファイルエディターです。プラグインファイルエディターとは、管理画面の中でプラグインのプログラムを直接開いて書き換えられる、WordPress標準の編集画面のことです。zipを上げる代わりに、変更が必要な行だけを、この画面の上で書き換えました。
実際の流れは次の4つです。
- 書き換える前に、本番と手元を照合する。 本番のファイルの行数と、書き換える行のまわりの形が、手元のソースと合っているかを先に確かめました。ずれていたら、そこで止める前提です。
- 編集画面の入力欄を、ページの中のJavaScriptで書き換える。 この画面の入力欄は、CodeMirrorという部品でできています。
getValue()で中身を取り、該当の行を置き換えてsetValue()で戻しました。 save()で入力欄の内容をフォームに写し、「ファイルを更新」を押す。 写す手順を飛ばすと、画面の見た目だけが変わって保存されません。- 「ファイルの編集に成功しました」の通知が出るまで確かめる。 1回のクリックでは保存されないことがありました。通知が出ていなければ、もう1回押します。
2番には、気をつけた点があります。ファイルの中身をそのままAIの側へ返させようとすると、拡張機能のデータ保護が働いて、返り値が [BLOCKED] になりました。当社はこれを回避する対象とは考えていません。本番のプログラムの中身を、会話の側へ持ち出す必要がそもそも無いからです。返させるのは、行数や「探した行が見つかったか」「置き換えた後に新しい行があるか」といった、真偽と数字だけにしました。
const cm = document.querySelector('.CodeMirror').CodeMirror;
const src = cm.getValue();
({ lines: src.split('\n').length, found: src.includes('探したい行の目印') });
もう1つ、保存の後にページを離れようとすると、変更が残っているという確認が出ることがありました。当社の環境では、成功の通知が出ていれば、実体は保存済みでした。確認に惑わされず、通知のほうで判断しています。
かかった時間は記録に残していないので、ここには書きません。記録に残っているのは、zipの経路が3通りとも失敗したことと、ファイルエディターの方式で本番への反映に成功したことです。
「上げられない」で止まらないための再発防止
この件のあと、社内の決まりを次のように変えました。
- 反映の経路を、作業の前に決める。 zipを上げられないときの、1つのファイルの数行で済む修正は、ファイルエディター。複数のファイルにまたがる変更や、新しいファイルを足す変更は、従来どおり人がzipをアップロードします。大きい変更をエディターで少しずつ直すことはしません。
- 書き換える前に、必ず照合する。 本番の行数と対象の行の形を、手元のソースと突き合わせてから書き換えます。合わなければ、書き換えずに作業を止めます。
- 「保存しました」ではなく、通知の文言で確かめる。 AIの報告と、実際に保存されたかどうかは別のものです。成功の通知が画面に出たかを、判定の条件にします。
- 中身は持ち出さず、数字と真偽で確かめる。 行数、目印の行があるか、置き換えた後の行があるか。これだけで、狙った場所を直せたかは分かります。
いまはアップロードそのものが公式に対応しています。次に同じ作業が来たら、まず版を確かめてzipのアップロードを試し、だめなら上の決まりに戻る、という順番で進めるつもりです。
業務でWordPressの本番をClaude in Chromeに触らせるときの注意
ファイルエディターは、勧められる方法ではありません。 WordPressの公式ドキュメントは、有効になっているプラグインのファイルを編集するときは十分に注意するよう書いています。エディターはバックアップを作りません。サイトが落ちるような誤りを入れると、エディター自身では直せなくなる、とも書かれています。その場合の戻し方として公式が挙げているのは、FTPで正常なファイルを上げ直す方法です。つまり、FTPなどの別の入口と、戻すためのファイルを持っていない状態で使ってはいけない道具です。
そもそも無効にしているサイトも多くあります。 DISALLOW_FILE_EDITとは、WordPressの設定ファイル(wp-config.php)に書くと、管理画面からのファイル編集を止められる定数のことです。WordPress公式のセキュリティの手引きは、このエディターはログインできた攻撃者が最初に使う道具になりやすい、と説明し、無効にする方法を案内しています。無効になっているサイトで、作業のために有効へ戻すのはおすすめしません。zipのアップロードか、SFTPでの反映を選んでください。
zipとSFTPが、公式の反映方法です。 WordPressの公式ドキュメントには、プラグインの入れ方として、管理画面の「プラグインのアップロード」からzipを選ぶ方法と、SFTPでファイルを直接送る方法が載っています。更新の前には、サイトのバックアップを取るようにとも書かれています。当社の実録は、この2つが使えなかった場面での、小さな修正に限った次善の策です。
ログイン状態と権限は、そのまま引き継がれます。 公式ドキュメントによると、Claude in Chromeはブラウザのログイン状態を共有します。管理者としてログインしているWordPressでは、AIも管理者と同じ操作ができる状態です。操作してよいサイトは拡張機能の設定で管理できるので、任せる範囲を先に決めます。ログイン画面やCAPTCHAに当たったときは、Claudeは止まって人に操作を頼みます。ログインが要るページの扱いは、Claude CodeでURLが読めない時の対処にも書きました。
クライアントのサイトでは、先に合意を取ります。 本番を管理画面から直接書き換えることは、変更の記録が残りにくい方法です。当社は、どの経路で反映するか、何を変えたかを、作業の記録として残しています。チームで使う場合は、「誰が・どのファイルの・どの行を」変えたかを残す場所を決めてから始めてください。
使える契約と環境に条件があります。 公式ドキュメントでは、Pro・Max・Team・Enterpriseのいずれかのプランが必要です。Windows Subsystem for Linux(WSL)では使えません。
当社が確かめたのは、2026年7月の1件です。 別のサイト、別の版では動きが違う可能性があります。最初の1回は、書き換えた後のページの表示まで、人の目で確かめてください。
AIにブラウザの操作を任せるときの、指示の書き方、確かめ方、人に交代する線の引き方を自社で回せる形にしたい方には、下のセミナーで具体的な作り方をお伝えしています。
よくある質問
Claude in Chromeはファイルをアップロードできますか?
2026年10月時点の公式ドキュメントでは、できると案内されています。Claude Codeのv2.1.211以降で、手元のファイルをページのアップロード欄に付けられます。ただし1回の合計は10MBまでで、読み取りを禁止したファイルや、認証情報らしい名前のファイルは断られます。
拡張機能を新しくすれば、アップロードできるようになりますか?
拡張機能だけでは足りない場合があります。公式ドキュメントが条件に挙げているのは、Claude Code本体のv2.1.211以降です。先に claude --version で本体の版を確かめ、古ければ本体を更新してください。拡張機能は1.0.36以降が必要です。
WordPressのファイルエディターが出てこないのはなぜですか?
設定で止められている可能性があります。WordPressには、管理画面からのファイル編集を止めるDISALLOW_FILE_EDITという定数があります。安全のために止めているサイトも多いので、出てこない場合は無理に戻さず、zipのアップロードかSFTPでの反映を選んでください。